Peach blossom(家庭療育ブログ)

梅子さんの小学校編 6(引き算・やっこさん・漢字名の練習)

🌸桜🌸です。

今回のお話は、梅子さんの低学年時代に取り組んだ算数、手先の運動、漢字で名前が書ける事について書いていこうと思います。

今まで、重度自閉症の人に算数なんか教えて何になるの?と思っている方もたくさんおいでるかと思うので、ここでタイル算による算数や折り紙、漢字で名前が書ける事が、結局、どこにつながっていくのかを紹介したいと思います。

  • タイル算
  • 折り紙
  • 漢字で名前を書く

まずは、タイルを数とマッチングさせ、数概念を入れていき、最終、お金の支払いや計算ができることを目指しています。

発達障害の子供の場合、正直、数字に強い方はたくさんいますが、1対1対応になると、途端に分からなくなったり、1,000円札で買い物をして、お釣りが返ってくると、お金が増えた!と勘違いしたり、

例えば、398円の品物を買う場合、500円玉が財布にあっても、買えないと思ったり、金種では、ちょうどの金額だけ支払えるけれど、少し上の金額で支払ってお釣りをもらう事ができないなどなど。

いわゆる、発達障害によって、買い物も中々、自由にできない、不便である状態になってしまう事があります。

その不便を解消するために「タイル算」を使って、お金を面積で現したりします。

そうする事で、レジで最終金額を店員さんから教えてもらって、財布の中にちょうどの金額なくても、多めのお金で支払って、お釣りをもらうという事が可能になってきます。

買い物理屈が分かる事で、自由になれるという事がメリットの1つです。

次に折り紙なのですが、発達障害の子供さんは往々にして「不器用」です。

指1本1本に至るまで動かし方さえ分からないお子さんが多いです。

また、指先のどの部分に力を入れて良いのかさえも分からないお子さんが多いです。

その事で、後に高校卒業後、仕事に影響してきます。

そのための訓練の一環として、まずは、早期療育時点から折り紙をおる練習をします。

そして最後は、漢字で名前を書く練習をします。

梅子さんの場合、平仮名よりも先に漢字で名前を理解していきました。

というより、先に漢字名を教えたというのが本当の所です。(笑)

漢字で名前を小さく書ける今は、施設で契約書にサインをする時、自分で書いていますし、銀行の窓口の手続きや保険の契約(発達障害者でも入れる民間で保険がちらほらあったりします)の時も、タッチペンで書いていました。

その時、保険の外交員さんから、見た感じ、全く喋れないのに、字は綺麗に書いたので非常に驚かれました。笑

文字は、その人の内面を現す場合もあるので、まずは、書けて、読めるという字を目指した方がその子の人生も大きく変わるので早期から練習した方が子供が得だと思います。

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1から10までの引き算

まずは、梅子さんに上記の算数を足し算九九同様に音声を入れながら、この絵の表通りに自分の手でタイル表を作っていきました。

音声は、「10−1 9、10−2 8」というように「=」の部分はどけて、私の音声を聞かせて、オウム返しで入れていきました。

次にタイル表は、2、3、4、5、6、7、8、9、10のそれぞれのタイルが入った分類箱を作り、「10−1」なら、梅子さんに10の分類箱のタイルを1本取らせて、ハサミで1を切り落とさせ、貼って剥がせるノリで1だけ微妙に斜めに落ちている格好にさせて貼り付けさせていきました。

この要領で10−9まで作り上げると、次は、9の段というふうにだんだん2の段の方に向かって作り上げていくやり方で仕上げました。

タイル表を作り上げる事で引き算九九も表を見ながら読めるようになってきました。

材料は、タイル表の盤は、茶色の厚紙を利用し、タイルは、黄緑の工作用紙、ハサミ、貼って剥がせるノリを使いました。

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その後、引き算九九を覚えつつ、横書きのプリントをタイル表を見ながら、答えを書いていき、式だけでも引き算ができるようにと変わっていきました。

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折り紙(やっこさん)

言わずと知れたやっこさん(笑)

基本、折り方は同じ動きの繰り返しなので、練習するのは、もってこいの課題でした。

しかし、折り紙の角と角を合わせる事さえ困難な梅子さんでしたので、私が梅子さんの後ろに回って、梅子さんの手を持って、全介助で教えていきました。

正直、折り紙に関しては、手順書などなく、何度も何度も1日3枚と決めて練習していきました。

ご参考までに折り方は、以下の動画にありましたので、貼り付けておきますね。

漢字で名前を書く

梅子さんの場合、漢字4文字が梅子さんに必要でしたので、数字の書き方のように大きな自由帳にクレヨンで1文字ずつ練習していきました。

下記のような大きさのクレヨンを梅子さんに持たせて、私が後ろから一緒に梅子さんの手を握り、一緒にリズムよく、何度も何度もなぞりながら色を変えて書いていきました。

ちなみに梅子さんは究極の書字困難の発達障害者でしたので、周りの同じ重度の発達障害のお子さんよりはるかに到達が遅かったですが、やっぱり、自分の名前だけは自分で書いて欲しかったので、日々練習を積みました。

とはいえ、梅子さんに平仮名や数字を教えた時よりかは、早く書けるようになったのが意外でした。

その理由は、今なら、それが漢字だったからと分かります。

梅子さんは曲線を書くのが非常に苦手で、漢字には、その曲線が含まれていないので、書きやすかったのだと思います。

平仮名、数字が苦手なお子さんなら、先に漢字を教えてあげるようがいい子もいますので、お子さんによって順番を変えながら、書く事が苦にならないようにしてあげてくださいね。

では!🌸桜🌸

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