Peach blossom(家庭療育ブログ)

【家庭療育 3】一次障害、二次障害から分かること

🌸桜🌸です。

前回、「療育、最初の1歩」、「療育 2 「無知なる愛」と「知識ある愛」」は、療育を始めるに当たって基本的考え方について少しふれました。

今回、「療育、最初の1歩」でふれた「一次障害」「二次障害」「三次障害」の「一次障害」から「二次障害」の部分を深掘りして書いていきたいと思います。

そこでおさらいなのですが、「一次障害」「二次障害」「三次障害」は、以下のようにまとめてみました。

  • 一次障害…脳の器質的障害
  • 二次障害…器質的障害によって表に現れてくる状態(言葉の遅れ、コミュニケーション不全等)
  • 三次障害…二次障害により周りの無理解と無知からくる子供の問題行動(子供からのSOS)

そして、この一次障害、二次障害のところで梅子さんの目線で、世の中のことをどのように認識しているのか…そこにスポットを当てていきたいと思います。

この内容は、梅子さんを育ててきた過程とJ子先生の療育センターで梅子さんが受けた発達検査の様子や学びの途中で起こした出来事について書いていきたいと思います。

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【発達障害の正体】認知障害

そもそも発達障害って何なの?

発達はしないの?

🌸桜🌸

発達障害は、認知の障害です。

発達障害という名称ですが、発達はします。

結論から言いますと、発達障害の正体は「認知の障害」です。

よく(今でもそう呼ぶのかな?)小学校の特別支援クラスのことを以前は、「情緒学級」と呼ばれていました。

「情緒」

事に触れて起こるさまざまの微妙な感情。また、その感情を起こさせる特殊な雰囲気。「情緒豊かな作品」「異国の情緒があふれる」「下町情緒」
「情動」に同じ。「情緒不安定」
情緒という言葉に近いことを発達障害のお子さんは起こしているように見受けられます。
でも、J子先生は、最初、私に以下のように説明してくださいました。
 
発達障害の正体は「情緒」ではありません。「認知の障害」です。
私は、お恥ずかしながら、この「情緒」も「認知」も言葉の意味が理解できなかった親でした。
正直、今の私が昔のキョトンとした私をみたら、救いようがない親…としか見えなかったと思います。😅
それで、私は認知について調べてみました。
ある事柄をはっきりと認めること。
心理学で、知識を得る働き、すなわち知覚・記憶・推論・問題解決などの知的活動を総称する。
梅子さんは、いつも大泣き(三次障害により引き起こされた梅子さんのSOS)で、親の私からすれば「情緒不安定」のように見えました。
 
そこにいきなりJ子先生から「認知の障害」と言われても、どう捉えていいのか分からず、戸惑う自分がいました。
文字の如く、「認め、知っていく」ことに障害がある…
そう言われても、梅子さんと認知の障害が結びつきませんでした。
 
しかし、J子先生の外来セッションや療育センターに通い出してから、セッションで梅子さんが「認知の障害者」であることを課題学習や発達検査を通して、嫌というほど目の当たりにさせられました。

気分がのらなくて、勉強を泣いて嫌がったり、機嫌が悪くて勉強しません。

🌸桜🌸

情緒障害ではないので、気分で勉強するかしないかを決めているのではありません。分かりづらくなったから嫌がっているだけです。

まず、発達検査を受けるにあたり、子供の目の前に出された課題について、「気分が乗らないから、この課題はできない」「機嫌が悪いから、勉強を嫌がっている」という視点は捨てた方がいいです。
彼らは、気分の問題(情緒)で課題に手をつけたり、やめたりしているのではありません。
 
勉強は、「これ、分からない!」という思いから、嫌がっているだけなのです。
どんなに嫌がっても、得意な課題になれば、突然、人が変わったように泣き止んで、取り組み出すのが発達障害児の特徴です。
 
私たちも同じで得意なことは嬉々として取り組みますが、苦手なことは、なかなか、手が付けられません。
 
梅子さんの小学校低学年から高校生までの9年間、側で発達検査や課題学習を見続けてきました。
発達検査を受けるとき、何がお子さんの得意としているのか、何を苦手としているのかを検査を通してしっかり把握する…それが子供を知ることです。
 
そして、得意なことってどこなんだろうか?
苦手なことって、どこなんだろうか?
と考えることが大切です。

梅子さんの得意な力って何でしたか?

🌸桜🌸

色々ありましたが、代表的なものに「マッチングと分類」を見極める力でした。

2つの対象物の違いと同じを認識することで、工夫次第によっては、教えやすい子供ということが分りました。

逆に梅子さんの苦手なことって何ですか?

🌸桜🌸

聞く力です。

耳から聞く情報を処理できないことでした。
耳の機能は正常です。
しかし、耳から入った情報を脳が処理できずにいました。
耳から聞こえる情報を処理できずに、話しかけられても分からないということが起こっていました。
 
認知の部分では、「深掘り」することを大切にします。
その深ぼることで、今後、お子さんと勉強するとき、分かりやすい道を探しやすくなります。
よく「得意なことを伸ばしましょう」と言われますが、その「得意」がどこなのかをしり、分かりやすく工夫してやることで課題学習も進んでいきます。
  • 発達障害は、認知の障害
  • 発達障害児は、情緒で嫌がっているのではない
  • 子供の得意なこと、苦手なことを発達検査から把握する

【家庭療育】怖がり梅子さん

梅子さんの分かりづらさは耳からの情報処理なのですね。ところで性格ってどうなのですか?

🌸桜🌸

発達検査からも性格が分りました。

梅子さんは、非常に怖がりです。

理解できないものは、得体の知れないものとして認識し、怖がってしまいます。

とにかく梅子さんは、よく「大泣き」する子供でした。

1日中、大泣きしていたので、あまり泣かさないように私が彼女の機嫌を取っていました。

外来セッションの発達検査の時、梅子さんが黒いフェルトで作られた大きな袋の中に何があるのかを触って答える検査がありました。

私の想像では、発達障害の子供は、多動なので、どんどん袋から中に入っているものを取り出しては、机にばら撒くものだと思っていました。

しかし、全く手を入れようとはせず、助手のT先生に介助されながら手を入れるように言われると、最初、腕の筋肉を硬くし、動かそうとはしませんでした。

外から見たら、どこか抵抗しているようにも見えました。

しかし、J子先生から「手を入れなさい」と指示が来たら、梅子さんは、ようやく渋々手を袋に入れました。

この梅子さんが袋から手を入れた瞬間、J子先生が大声で「ぱく!」というと、梅子さんは、顔を真っ赤にして「ぎゃ〜!!!」と叫びました。

彼女は、すごく怖がりの性格ですね。袋の中に何が入っているのか分からないという恐怖から、叫び声が出ました。笑 袋がもしかしたら何かの口に見えたのかもしれません。

梅子さんの怖がりな性格を私は知らなかったし、袋を見て、何を考えていたのかも想像がつきませんでした。

梅子さんが幼少期から苦手にしていたカラクリ時計に、なぜ大泣きしているのかも分かりました。

梅子さんは、カラクリ時計をお化けのように受け止めていました。

たまに鳴るオルゴールのメロディーと時計から出てくる人形たちに怯えていました。

カラクリ時計の恐怖を「情緒」と捉えてしまったら、私をはじめ、周りが梅子さんを誤った認識で見てしまいます。

気分によって、時計を怖がったり、平気だったりということをしてきます。

しかし、梅子さんは、全ての壁掛け時計に対して恐怖心を抱いていました。

カラクリ時計でなくても、全てが恐怖で怖がっていました。

「情緒」では、理屈がつかなくなる…

でも、これが「認知」だとしたらつじつまが合います。

梅子さんが認知の障害だと仮定したら、子供に時計の理屈を教えた場合、時計が平気になるのではないかと仮説を立てました。

そこで、4年かけて時計の理屈を梅子さんに入れ、教えたところ、この仮説は、正しかったと証明されました。

今は、DIYショップに行っても、時計のコーナーに行って、必ず、目の前でたくさんの時計を確認しています。

こうやって、梅子さんが認知の障害だという例を積み重ねながら、療育をしてきました。

  • 発達検査から性格もわかる
  • 今は、苦手でも理屈を教えることで子供が理解し、怖がらなくなる

【家庭療育】見る力と聞く力

梅子さんは、発達障害だから視覚優位なんですね。

🌸桜🌸

あくまでも、梅子さんは、耳からの情報より、見る力が強いというだけで、完全に見る力で物事を把握できるわけではありません。

梅子さんは、目で見る力が聞く力より強い…と、どの検査でも言われてきました。

見る力が聞く力より強ければ、絵カードなどで示してやれば良いのでは?と思いました。

梅子さんに秒で伝わり、楽勝と考えました。

しかし、私は、この言葉を聞くたび、大きな誤解をしてました。

あくまでも「聞く力」より「見る力」が「強い」というだけで、見る力が全般的に強いわけではありませんでした。

梅子さんの聴覚情報と視覚情報を比べた場合…というのが前提です。

梅子さんに絵カードを見せただけでこちらの意図が伝わるような、そんな甘いものではなかった…と言うことでした。

特に梅子さんの絵カードに対する分かりづらさは、筋金入りでした。

例えば、名詞にちなんだ絵カードなら、理解は進みました。

りんご、いぬ、くるま…など、名詞を覚える力は強かったのです。

しかし、成人した今でも全く歯が立たないのは「動詞」の絵カードです。

動き静止画にするのは、無謀だと思います。

梅子さんが覚えるわけない…と言うのが率直な感想でした。

それでも、梅子さんに覚えてもらいたいのは、動作の言葉です。

日常生活において、動作の言葉が理解できず、梅子さんはいつも頼み事をされると迷っています。

成人した今でも「動詞」の言葉を課題学習に取り入れてます。

あと、「聞く力」についてですが、梅子さんに言葉を教え始めたすぐ、どのように会話を聞いていたのか考えました。

今まで、自分から人の話に耳を傾ける…と言うことを知りませんでした。

全てが句読点のない、ひらがな文章を聞いている感じだったと思います。

例えるなら、「全く英語のしゃべれない日本人が英語圏の人と会話する状態」でした。

他に、聴きなれた単語(名詞)も文と文の間に入っていたら、上手く聞き取れていないことも分かりました。

例えば机の上にりんごが1個あったとして「梅子さん、机の上にあるりんごを下さい。」と頼んでみました。

「りんご」は絵カードでも分かるのに、言葉だけで言うと途端に分からなくなっていました。

梅子さんからすれば「うめこさんつくえのうえにあるりんごをください」というようにのっぺらぼうのような感じに聞こえていたりしました。

また、「下さい」という言葉が人に渡す…という意味も分からなかったり、物を人に渡すことなどあるのか?…ということを考えていたり。

あらゆる要素で机の上にあるりんごを取れませんでした。

このように「聞く力」も非常に弱い梅子さん。

生活する中でコミュニケーションが取れない子にもう期待はすまい…という思いの子育てになっていくのは、必然です。

しかし、聞き方や物事の捉え方が上手く機能していないのが発達障害と理解すれば、子供の手をとって全介助で教えようと思います。

今でも不思議なのが、絵カードの名詞は、バンバン答えれるのに、言葉で「りんご、下さい」というだけで、何もできなくなる…

そんな梅子さんの姿をJ子先生は、私に見せてくださいました。

情緒という視点で発達障害を見ると、りんごを取れない理由に無理が出てきます。

それが、認知だと思うと、りんごという音声を聞き取れていないとか、下さい…という意味が分からない…とか、そもそも人に物を渡すことを知っているのかな?とか人から頼み事をされるの?とかが分かってきます。

聞く力、見る力、喋る力を通して、発達障害は、認知障害だと分かります。

余談なのですが、人にものを渡すことさえ知らない梅子さんがどうして渡すことができるようになっていったのかは、「梅子さんの幼少期編 7(心を育てる・山登り・タイル・100並べ)」や「療育 5(数の世界)」で獲得してきた力です。

教えないと「人にものを手渡す」ことさえ知らなかった梅子さんでした。

知らないのなら、工夫して教えれば良い…このシンプルなマインドこそ療育に大切だと思います。

  • 視覚優位だからといって、絵カードを見て理解するとは限らない
  • 普段、分かるはずの名詞でも会話の中では聞き取れない。
  • 「〜ください」は、非常に難しい言葉。
  • 人に何かを頼まれてるとも思っていない
  • 人に物を手渡すことさえわからない。
  • 人に物を渡すという練習が必要

【家庭療育】空間認知

空間認知って何ですか?

🌸桜🌸

三次元に占めている状態や関係を素早く正確に把握、認識する能力です。

うう…難しい。

🌸桜🌸

例えば、狙った的にボールを当てたり、飛んできたボールを掴んだり、二次元の地図を見ながら、今現在の場所から目的地に向かったりする力です。

梅子さんは、今は、比較的空間認知は、よくなってきた方です。

療育し始めは、もう理屈抜きに無茶苦茶でした。

脳がここまで混沌としているのかと思い知らされました。

このことは、モンテッソリーの教材の「梅子さんの小学校編 12(マトリックス、モンテッソリー、パズル)」に書いたのでご参照ください。

1番大きなコップの上に少しずつ小さくなっていくコップを積み上げる課題について、梅子さんは、上手くいきませんでした。

なぜ、上手く行かないのかも本人は、気づかず、何度も同じ行動をとっていました。

まずは、カチッと合う…という感覚を磨くことをJ子先生から教わりました。

この「感覚を磨く」ということは、発達障害の持っている「不器用」からの脱却の第一歩でもあります。

発達障害の人の空間認知の悪さは、将来「仕事」において非常に大きな影響を与えます。

発達障害に理解ない場所だと居場所さえ奪われかねません。

空間認知は、仕事には重要な役割を果たす力です。

例えば、机の引き出しに引き出しの容量以上のものを無理やり詰め込んだり、ゴミ箱にゴミを入れるのに、どこの時点までゴミを掴んだままゴミ箱に入れるのかを教えたり、タオルをタオル掛けに引っ掛けられなかったり、大きな荷物をもったまま、狭い扉から無理矢理出ようとして動けなくなったり…

わざと大雑把な行動をしたり、わざと下手くそにしたりしているわけでありません。

空間認知が非常に弱いからこそ起こった行動です。

空間認知がその人にとって、どこまで強いのかまたは、弱いのかを把握することは大切だと思います。

空間認知をしっかり鍛えるためには、まず早期療育の課題に山登りを取り入れてください。

梅子さんも今はかなり空間認知が高くなっているので乱暴な動きはしません。

早期療育の中で月2回は山に登っていました。

是非とも、将来、お子さんが働くようになったとき、職場で居場所がなくならないようにするために空間認知を鍛えてあげてください。

https://ja.wikipedia.org/wiki/空間認識能力

  • 空間認知とは、三次元に占めている状態や関係を素早く正確に把握、認識する能力
  • 空間認知を鍛えることで将来の仕事に成果を出せる。
  • 空間認知を鍛えるには、山登りや感覚を磨く課題を早期療育に取り入れること

【家庭療育】理解できない本読み

🌸桜🌸さんは、梅子さんを重度と言いますが、どこが十度なのでしょうか?

🌸桜🌸

梅子さんは、自分が読んだ文章の意味が理解できません。

梅子さんは、ある時期(今もですが)本読みをしています。

一番衝撃的なのが、「ぐりとぐら」でした。

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このことは、「梅子さんの中学校編 1(刺し子、掛け算、ぐりとぐら)」に書いてあるので、よかったらご参照ください。

「ぐりとぐらは、ノネズミです。」というこのたった1文を梅子さんは、スラスラ読めました。

しかし、私が「ぐりとぐらは、何ですか?」と、聞いたら、全く答えられない梅子さん。

読めても理解できない障害こそ、発達障害の典型例だと思います。

発達障害の人は、スラスラ読めても、書かれている内容は、全く理解ができない

だから、理解できないことは、分からない…ということを私たちがまず知ること。

書かれている内容を理解させていくのは、書いてある内容を自ら経験させていくこと…それが文章の理解へとつながっていく方法でした。

梅子さんと上記の経験をしたとき、分りづらさをそのまま放置していてはいけないかを嫌というほど学びました。

どこまでいっても、分かりづらさが追いかけてくる…それが発達障害です。

分かりづらさを抱えているんだという周りに理解がない場合、彼らは、結局、情緒不安定になり、問題行動を引き起こしてしまいます。

発達障害の啓発は、世間に「発達障害」の名前を知ってもらうという以上に「分かりづらさ…いわゆる認知の障害」という真の理解をしてもらいたいです。

発達障害の人たちにとって、生きにくい世の中であっても、自分に自信を持って堂々と生きてほしいと願うばかりです。

そのためにも親である立場の人間が、我が子の真の理解者になり、子供の療育者になって導いていくことが重要です。

  • 本は、すらすら読めても、理解はできない
  • 本から質問されているとも思っていない
  • 答え方が分からない
  • 分りづらさ理解できたら、怒ることも減る。
  • 本に書かれている内容を経験させることが重要

【家庭療育】記憶力

発達障害が「認知の障害」というのは分りました。

なら「認知症」ではないのですか?

🌸桜🌸

発達障害の「認知の障害」と高齢者の「認知症」は、全く違います。

上記の内容から発達障害は「認知の障害」と言い続けてきました。

しかし、高齢者の「認知症」とは明らかに違います。

その違いは、「記憶力」です。

高齢者の方は、昔の記憶の「長期記憶」はありますが、今から最近の出来事に関しての「短期記憶」に障害が起こり、忘れっぽいや徘徊に繋がっています。

しかし、梅子さんは、「長期記憶」も「短期記憶」も失われていません。

しっかり覚えています。

例えば、以前、行ったことのある場所や以前、習ったことのある勉強などの記憶は、うろ覚えながら覚えています。

その証拠に嫌な思い出の場所は、行きたがらないし、教えたことなどは、思い出しながら勉強しています。

それゆえ、希望があり、発達障害者は、高齢者と違い、新たに学べるのだとJ子先生が教えてくださいました。

ただ、認知の障害の中で、自らの力だけでは、「見て」、または「聞いて」は学べません。

適切かつ丁寧に指導しないとインプットが非常に難しいです。

そして、アウトプットも単一的(泣く・喚く・叩く・噛み付くなどの問題行動)ですごく少ないです。

インプット、アウトプットともに機能不全に近い状態なので、健常児のような学び方では、人から学ぶことは、難しくなります。

しかし、ヘレンケラーとサリバン先生のような「マンツーマン指導」によって、人から学ぶことができます。

そこが発達障害児と健常児の教育の違いだと思います。

我が子の手を取って、適切に教えていくことで、触られるのが苦手という意識も梅子さんは薄らぎ、今では、全く平気で職員さんに新しい仕事をもらっても、教えてもらいやすくなっています。

教え導いていくことが「療育」です。

  • 発達障害の「認知障害」と高齢者の「認知症」は、別物
  • 発達障害者は、「長期記憶」と「短期記憶」はしっかり持っている。
  • 発達障害者のインプットは、適切かつ丁寧な行き届いた指導で可能
  • 発達障害者のアウトプットは、単一的(泣く・喚く・叩く・噛み付くなどの問題行動)である。
  • 「長期記憶」も「短期記憶」もある発達障害者は、「マンツーマン指導」の学習ができる。

次回は、具体的に最初は、何から始めたらいいのかについて書いていきたいと思います。

では!🌸桜🌸

成人になった重度発達障害者の梅子さんと一緒に課題学習を通して、心を育てる療育を実践してきた。ヘレンケラーとサリバン先生のような指示の通る関係の構築に尽力してきた。療育は、新居浜にあるトモ二療育センターで9年間勉強。現在、梅子さんは、地元の通所施設で毎日働いている。
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