Peach blossom(家庭療育ブログ)

【家庭療育】発達障害者のサポートブック(ライフスタイルカルテ)

🌸桜🌸です。

前回、「【家庭療育】発達障害と災害対策」について書きましたが、その中で出てきた「サポートブック(ライフスタイルカルテ)」について書いていきたいと思います。

【家庭療育】発達障害と災害対策
🌸桜🌸です。 今回、発達障害者と災害について書いていきたいと思います。 発達障害の子供を連れて被災した場合、どうなるのでしょうか? 🌸桜🌸 福祉避難の開設には時間がかかるようです。一般的な避難所暮らしもかなり難しいので、結局は、家に帰ったり...

サポートブック(ライフスタイルカルテ)って何ですか?

🌸桜🌸

サポートブック(ライフスタイルカルテ)の中身は、障害者本人の個人情報です。

いつ使用するのですか?

🌸桜🌸

大地震などの災害に見舞われた時親や家族が倒れた時など、子供さんを支えてやれない状況に陥った時、お子さんの人となりや性格、性質などを知らない方が見るとなると、お互いに不安になり上手く支援に結びつかない場合があります。
その時に活躍してもらうのがサポートブック(ライフスタイルカルテ)です。

サポートブック(ライフスタイルカルテ)を作っておくだけで全く喋れず、コミュニケーションも取れない梅子さんですが、何が苦手で何が得意かどうやってやりとりしているのか、どのような病気を抱え、服薬はしているのか普段の生活はどんな状態なのか、家族からどのように呼ばれているのかなどなど、細かいことを記載しておくのがサポートブック(ライフスタイルカルテ)となります。

ちなみに呼び名なのですが、一般的には、サポートブックと呼ばれていますが、下記の書籍「障害のある子の親なきあと」では、「ライフスタイルカルテ」という名前で紹介されています。

以下、サポートブックで呼び名を統一しますが、内容としては同じなのでご了承ください。

そんなサポートブックですが、実際、テンプレートというものは存在しません。

親の私がこれ、必要かなと思うものや先輩の方々や専門家の方にサポートブックの作り方の内容を聞いたりして、この項目、必要だな…という感じで他者の意見を取り入れたりしながら作り上げて来ました。

作り上げてみて、私が思った感想を書いていきたいと思います。

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サポートブックに必要な項目

上記では、実際、これといったテンプレートなど存在しないと書きましたが、私が下記の本や地震対策の勉強会などで学んだ知識から作った項目についてご紹介します。

1. 名前(普段、家族や支援者にどう呼ばれているのかも記載)
2. 住所
3. 年齢
4. 連絡先(家族の紹介も兼ねて)
5. 血液型
6. 生年月日
7. 所属先
8. 主治医の連絡先
9. 服用している薬(持病を明記)
10. アレルギーの有無
11.  本人の状態(好きなこと、苦手なこと)
12. コミュニケーションや社会性の度合い
13. 生育歴
14. 1週間の過ごし方
15. 療育手帳のコピー
16. 障害者年金番号コピー
17. 障害福祉サービス受給者証コピー
18. 地域生活支援事業受給者証コピー
19. 健康保険証コピー
20. ASJ保険書コピー

これは、あくまでも🌸桜🌸が書籍や勉強会から学んだ項目ですので、もし皆様のお子さんに作るのなら、環境や状況に合わせて項目を追加したり、減らして下さいね。

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サポートブックを作ってみて

サポートブックを作ってみてどうでしたか?

🌸桜🌸

重度発達障害とはいえ、1年ごとに成長するので手間がかかるというのが感想です。

先に結論から言いますと、正直、めんどくさい!の一言でした。笑

1. 成長に応じて書き直しがある
2. 書き直しが1年に1回なので忘れがちになる
3. バージョンアップしなければいけない箇所を探すのがめんどくさい

作り始めは、必死だったのですが、出来上がって時間の経過と共に更新するのがめんどくさい作業となりました。
いくら我が子は重度発達障害とはいえ、絶対に成長します。
言葉が増えたり、出来ることも1年前とは違っています。
その上、子供のマイブームが1年前とは変わっているし、ライフスタイルも少しずつ変わって来ています。
また、年齢も上がって、所属先も違います。
それをまた1から作り直すのが非常に手間で大変でした。

ある日、県の災害対策会議に呼ばれて出席した時、大学の先生のご提案で簡単に作れる?サポートブックの材料についてお知恵を拝借することが出来ました。
その上に自分で後から簡単にバージョンアップできるような工夫も見つけることが出来ました。
少しでも作成負担の軽減になれば幸いです。

サポートブックの材料

サポートブックを作ろうと思っているのですが、どんなノートに書いていけばいいのでしょうか?

🌸桜🌸

私は、普通のノートは使っていません。
バインダーを使用しています。

理由は、更新が普通のノートより楽だったからです。

それでもサポートブックは、必要だと思うのでとありあえず1冊作りました。
本当は、震災の時、水没などして1冊ダメにした時のために3冊は必要!という声もありました。
私にはそこまでの熱量がなかったので、1冊作成としました。
不安な方がおられましたら、3冊作成もありかと思います。

それでは、まずサポートブックの材料について紹介していきたいと思います。

1. A5サイズの20穴バインダー
2. A5サイズの20穴バインダー専用クリアファイル
3. A5バインダー用紙
4. INDEX用の付箋
5.  付箋
6. ロール付箋
以上の材料を揃えて作成しました。
 
 

サポートブックの項目が既に20もあるので、最初の見開きに目次を作成し、どの情報がどのページに書かれているのか分かりやすくしました。

INDEX用の付箋や他の付箋は、何に使うのですか?

🌸桜🌸

クリアファイルごとにINDEX付箋を貼り付け、すぐにそのページに辿り着けるようにしました。
バインダーとはいえ、細かい所も時間が経てば手直しがいるので(年齢や所属など)その箇所は、小さい付箋やロール付箋を貼り付けて書き込み、バージョンアップするときの手間を少なくするようにしました。

正解のないサポートブック

サポートブックって作成すると大変だと分かります。💦
こまめな更新は必要でしょうか?

🌸桜🌸

1年に1回の見直しで大丈夫です。
例えば、子供の誕生日の月に見直してみたり、学年が上がる時に見直してみることをお勧めします。

サポートブック作りは、非常に手間がかかります。😓
しかし、上手く他者にアウトプットできない子供にとっては、極限の環境では、役立つものであることも確かです。

更新の手間を少しでも簡潔にするためにバインダーを利用しました。
今では、スマホのアプリでサポートブックを作成するのもアリかと考えたのですが、災害時には、電源が大切になるのでどこまで役に立つのか不明です。
紙媒体というアナログも必要なのかな…と考えたりしました。

もし、他にもこんな風な工夫があるよ〜!という方がおられましたら、教えていただけたら幸いです。

  • 自己紹介のできない子供のために作る
  • バインダー形式だと更新が簡単
  • サポートブックを書くためには、日頃から子供の観察が必要
  • 震災の時に役立てるため、作成しておく

では!🌸桜🌸

成人になった重度発達障害者の梅子さんと一緒に課題学習を通して、心を育てる療育を実践してきた。ヘレンケラーとサリバン先生のような指示の通る関係の構築に尽力してきた。療育は、新居浜にあるトモ二療育センターで9年間勉強。現在、梅子さんは、地元の通所施設で毎日働いている。
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