Peach blossom(家庭療育ブログ)

【家庭療育】重度発達障害児に1〜30のタイル並べの教え方を解説

🌸桜🌸です。

【家庭療育】1~30のタイル並べの作り方について解説」に引き続き、今回は、1〜30のタイル並べの教え方について解説していきます。

1〜30のタイル並べをする意味やどうして重度発達障害児に算数が必要なのかについては、「【家庭療育】重度発達障害児に算数を教える必要性を解説」をご参考にしてください。

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【家庭療育】重度発達障害児につけるべき7つの算数課題について解説
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【家庭療育】1〜30のタイル並べの教え方

1〜10タイルを並べる

盤を机の上に置いてから、黄緑色のタイルを3本提示し、子供に判断させながら

1から順番に置いていかせます。

子供は、既に盤に貼られている白いタイルを見て、大きさに合わせて置いていくので、ストレスなく置いていけると思います。
それでも間違う場合は、黙って取り除いて、もう一度判断させます。
判断に迷うようでしたら、全介助で手を添えて一緒に置いていきます。

盤上に貼られた1〜10タイルの大きさを気にせず置いていってしまいます。

🌸桜🌸

まだ長さの把握ができていないということです。
1〜30のタイル並べとは、別に1〜10タイルを分類する課題学習が必要かと考えます。

梅子さんの勉強した時代は、盤に白いタイルは貼られていませんでした。

そのため、1〜10のタイル並べを行き届いて教えていました。

今は、ヒントが明確で分かりやすくなっていますね。

分かりやすくなっているということは、1〜10のタイル並べがまだ理解できなくても先に進んでいけるという証拠です。

1〜30のタイル並べ、1〜100のタイル並べをすることで、1〜10のタイル並べをすると子供は、すごく簡単に感じてきます。

1〜10タイルが分からないから先に進めないのではなく、1〜10タイルが分からなくても、30まで、100までタイルを並べていってください。

  • タイルを置くのを間違う場合、タイルの分類の課題も必要となってくる。
  • 1〜10のタイル並べがすぐに分からなくても、1〜30のタイル並べ、1〜100のタイル並べをしながら先に課題を進めていける。
  • 1〜30のタイル並べ、1〜100のタイル並べをしてみて、改めて1〜10のタイル並べをすると、子供は簡単に感じてくる。

11から30タイルを並べる

11からは、十の位と一の位が離れていますが、盤上の白いタイルの上に3枚ごとに提示しながら30まで子供に置かせてください。

以上が1〜30のタイル並べです。

位ごとにタイルを色分けする理由

どうして、タイルの色が違うし、位ごとに分かれているのですか?

🌸桜🌸

子供に「桁」の意識と「量」の意識を持ってもらうためです。

発達障害児で計算はいくらでもできるのに、お金の支払いが分からない…というお話をしたことがあります。
数字の背景に「量」が伴っていなかったのが原因でした。
 

ここで梅子さんが数字に対してどう認識していたのかについてご説明させていただきます。

【例】22という数字について
(ここでの前提条件としては、既に子供に1対1対応の概念が入っていると過程してお話しします。)
梅子さんの前にお皿に入った1円玉を30枚ほど渡して、22円と書かれた数字カードを見せながら「22円、シートの上に置いてください」…と伝えました。
梅子さんは、数字の22を頼りに4円をシートに置いて「出来ました」とだけ伝えました。


22の十の位に「2円」、一の位に「2円」を置いたのですから、ある意味、間違いではないのです。

ここで、梅子さんが十の位の量が分かっていないというのが見えてきます。

こういう誤解をどう教えていくのか、そのためのツールとしてタイルがあります。

数字に量が入れば、先程のは、22円ではなく4円だったと分かります。

そして、十の位の「2」のアラビア数字は、「2」ではなく「20」を表しているのだと分かります。

アラビア数字の誤解を解くためにもタイルを使うことが必要になってくるということです。

そのためにも早期療育の時点でタイルを使うことをお勧めします。

  • 1〜30のタイルを並べることで十の位を意識させることが出来る
  • 位を色で分けるので、アラビア数字だけでは、判別しづらい所も分かりやすい。

以上が1〜30のタイル並べの教え方でしたが、他にもタイルや数字について考え方や教え方を解説しています。

ご参考にしてください。

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では!🌸桜🌸

成人になった重度発達障害者の梅子さんと一緒に課題学習を通して、心を育てる療育を実践してきた。ヘレンケラーとサリバン先生のような指示の通る関係の構築に尽力してきた。療育は、新居浜にあるトモ二療育センターで9年間勉強。現在、梅子さんは、地元の通所施設で毎日働いている。

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