🌸桜🌸です。
今回、発達障害者と災害について書いていきたいと思います。
発達障害の子供を連れて被災した場合、どうなるのでしょうか?
福祉避難の開設には時間がかかるようです。
一般的な避難所暮らしもかなり難しいので、結局は、家に帰ったり車中泊を余儀なくされると伺いました。
災害対策も療育と同じく知識が必要になってきます。
私と梅子さんは、幸いにして大きな災害に遭遇していません。
私個人では、阪神大震災の時に震度5を経験しました。
ちょうど、お腹に長女がいたので、不安でした。
しかし、東北大震災をきっかけに発達障害者と震災について勉強させていただく機会がありました。
その時の勉強した内容について考察を交えていこうと思います。
東北の震災の動画やニュースを見て、この大災害の中、分かりづらい梅子さんと生き残れるのだろうか…と真っ先に考えました。
不安をきっかけに自閉症親の会の方にお願いして、震災の勉強をする機会を作ってもらいました。
震災を経験した方をお呼びして、講演会を開催してもらいました。
その方が書いた著書や経験を通して、何が必要なのかを教えてもらいました。
震災の講演会に来ていただいた高橋みかわさんの本をご紹介したいと思います。
高橋みかわさん初め、震災にあわれたご家族と当人の様子を失敗と経験という目線で書いている貴重な本です。
著書の高橋さんは、東北大震災で被災されましたが、大地震が来る前から、既に地震は来るだろうと予測していたので、震災時、重度の息子さんのために色々とご準備されていたとの事でした。
用意のおかげで大きくパニックにならずに済んだとの事でした。
そうは言っても、被災しても避難所暮らしは到底できず、自宅で怖いながらも過ごしていたとの事でした。
発達障害の子供は、避難所暮らしって難しいのですか?
はい。
どんなに頑張った方でも1週間が最長だと伺いました。
ここで1番問題なのが、発達障害者が避難所暮らしができないということと、どのように不安を解消してやるのかという事だと思います。
まず、用意と心構えが親に必要だと思いました。
そこで教えてもらったり、学んだりしたことを書いていきたいと思います。
避難所暮らしと発達障害
被災した場合、避難所で暮らすことになりますが、発達障害の子供は配慮をもらえるのでしょうか?
地域全体がかなり厳しい環境の中にいるので配慮をもらえることは限りなく低いかと思います。
発達障害の子供は、避難所で暮らすには、ハードルが高く、特に多動の子供は、狭い体育館やコミセンの避難所暮らしには、大きなストレスがかかります。
地域の方々が雑魚寝状態の中、走り回ることが許されない状況です。
声の問題も出てきます。
静かにすることが難しい子供も多いと思いますので、避難所での生活は、苦労の連続だったと上記の本にも書かれていました。
眠る時も声で周りの方々が寝られず、苦情が来ます。
発達障害者のいるご家族の方は、避難所暮らしではなく、車中泊をしていた方が多かったと伺いました。
重度発達障害者は、食料の配給の呼びかけが分からず、取りにいけなかったり、取りに行けたとしても順番に並べなかったりとルールが分からず、苦労の連続となります。
あるお母さんは、重度発達障害の息子さんと避難所暮らしをするため、あえて、息子さんと2人でゴミ拾いなどをして、周りの方々のために役立つことをして居場所の確保に努めたそうです。
別の保護者の方は、一見、見た目では障害者と分からないので、トラブルを避けるため、服の上からお子さんの背中と胸にガムテープを貼って、「発達障害者です」と書いて、周りの人とのトラブル回避に努めたそうです。
極限の状態になったら、身近にある物を使って工夫し、少しでもトラブル回避に努めることが必要なのだと学びました。
ただ、東北震災以降、障害者と避難所暮らしという事が大きくクローズアップされました。
障害者や赤ちゃん世帯のために棲み分けの提案などをしたり、地域によっては、配慮をいただける可能性もあります。
そのため、地域のコミュニティーに所属してご確認していただけたらと思います。
サポートブックを作ろう
厳しい環境の中で理解を得られるのにどのような工夫が必要でしょうか?
何もない時から子供の事が書かれたサポートブック作成をお勧めします。
発達障害の子供は、見た目、障害者とわかりにくい特徴があります。
梅子さんも同様で、成人した今でも黙って座っていたら、障害者と気づかれません。💦
極限状態の震災下では、支援が後手に周り、取り返しのつかない事態になるかもしれないという思いがありました。
そこで、もし梅子さんが家にいて被災してしまうことを想定して取り組んだのは、サポートブックの作成でした。
家にいながら被災しても、私と四六時中一緒とは限らないかも知れない。
そんな時、誰かに預ける可能性も出てくるな…と考え、せめて、梅子さんのことを少しでも紹介できるサポートブックを作成しようと思い、作りました。
また、サポートブックについては、「【家庭療育】発達障害者のサポートブック(ライフスタイルカルテ)」をご参考にしていただけたらと思います。
サポートブックを作成することで、仮に私に何かあっても、梅子さんが生き残った場合、梅子さんの支援が少しでもいき届けるように…という思いで作成しました。
日頃からお子さんのことを観察し、知らない方に分かりやすく紹介するように心がけて作りました。
自己紹介が出来ない発達障害者には、1冊、作成してあげて欲しいと思います。
薬について
サポートブック以外、他に用意するものはありますか?
子供に持病がありましたら、薬のストックを用意してください。
梅子さんは、中学校の時、てんかん発作を起こしています。
それ以降、てんかんの薬の服薬は欠かせません。
震災の時、1番怖いのが、薬がなくなることです。
特に遠い病院なら余計です。
被災した地域の道は、車が通れるまでに何日もかかります。
病院まで辿り着いたとしても、薬があるかどうかも分かりません。
2週間〜1ヶ月分くらいのストックが家にあれば、安心できます。
梅子さんは、てんかんの薬については、ストックを少しずつ用意しています。
てんかんの薬は、きれると重責発作を起こしてしまうので、心配しています。
施設で被災しても1日分の分の薬を梅子さんのカバンに入れています。
そこは担当職員さんが変わっても伝えています。
梅子さんの場合、てんかんの薬や逆流性食道炎の薬について、院外処方なので、同じ薬局で最悪、歩いて取りにいける場所に指定しました。
他にも心臓の薬や精神科の薬など皆様にとって必要で、きれては困る薬がたくさんあろうかと思います。
主治医の先生と話し合って、震災時の薬の確保についてご相談されたら良いのではと考えています。
家でできる事
他にも具体的に家でできることを教えてください
まずは部屋を片付けてください。
家でできる事としては、一番に家具の転落防止や食器棚のガラス飛散防止フィルムを貼るなどをしました。
ミニマリストを目指しているので、観音開きの食器棚の中の食器は、全て手放しました。
スライド式の食器棚に必要な食器だけ入れてある状態です。
食器棚は、突っ張り棒や冷蔵庫は固定具で固定しています。
割れ物が食器だけとは限らない(窓ガラスなど)ので、寝る時などは、必ずスリッパなどを枕元に置いています。
水の確保もしています。
古くなった賞味期限切れの水も捨てずに手洗いやトイレ用に置いてあります。
食料品の確保をしています。
梅子さんは、動画を見たりするのが好きなので、モバイルバッテーリーの確保などもしていますが、すぐに充電がなくなる可能性もあるので、検討の余地があると思っています。
ハイブリッド車だと、ガソリンがあれば、スマホなどは充電できるのでいつも半分くらいガゾリンが減ったら、満タンにするようにしています。
梅子さんを連れて避難所に出かけるのは難しいので、車内に簡易的な毛布を用意はしています。
退屈した時は、塗り絵、そして、折り紙ができるのなら、折り紙なども用意しておくのが良いかと思います。
避難経路の確認
避難所での暮らしは、発達障害の子供にとって難しいと分かりましたが、他に対策はありますか?
避難所には行けなくても、避難場所には歩いて行けるように日頃から地域を歩いてください。
梅子さんと避難所に行くことは、今でも悩みます。
しかし、避難所には行けなくても、避難場所には行かなくては行けません。
梅子さんと避難場所として指定されている高台などは歩いて確認しました。
小さい頃から地域を歩いて知っている場所や道もあるので、嫌がることもなくついて来てくれました。
日頃から歩くことが当たり前にしておくことが命を守ることにもつながるので、地域を歩くことをお勧めします。
最後は、運
最後は、運…
こう書くと正直、みもふたもありませんが、地震が起きた時、私の近くに梅子さんがいるかどうかは、運だと思っています。
仮に近くにいても梅子さんを守ってやれるかどうかも運なのだと思います。
出来るだけの用意をしておくことは運を少しでも引き寄せる可能性があるので、事前準備は怠ってはいけないのだと考えています。
発達障害者が避難所生活するのは、難しい…と体験者の方からのお話で分かりました。
どのような準備がパーフェクトなのかということがないのも分かりました。
このように正解がない!というのが地震対策だと思います。
今後、起こりうる地震に備えるためにも発達障害のお子さんの特性を知り、我が子にカスタマイズされた地震対策を考えるだけでも大きな1歩だと思います。
まずは、地震対策を!
- 発達障害児・者に避難所暮らしは、相当ハードルが高く難しい
- 混乱の中、発達障害の子供の特性を紹介する余裕がなくなるのでサポートブックを作成しよう
- 持病のある子供は、薬のストックを日頃から確保しよう
- 家の中をミニマル化して、家具家電の転倒防止、ガラスの飛散がないように工夫しよう
- 枕元には、スリッパなどの履物を用意しておこう
- 飲料水と食料の確保をしておこう
- 車のガソリンは満タンにしておくことを意識しよう
- 子供のお気に入りグッズを用意しておこう
- 高台などの避難場所に歩いて行けるように日頃から地域を歩く練習をしよう
では!🌸桜🌸
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