【家庭療育】時計の長針の教え方について解説

教え方

🌸桜🌸です。

前回、【家庭療育】アナログ時計の重要性について解説しました。
時計を教えるためには、以下の3つが前提条件となります。

1) 1〜100までの数字がかけて読めること
2) 5の段の掛け算ができること
3) 時計の勉強とは別に、文字を書ける練習を行うこと

3つの条件の教え方については、以下のページをご参考にして下さい。


今回は、アナログ時計の長針の教え方をまとめて見ました。
アナログ時計が大嫌いでパニックになっていた梅子さんが覚えていった教え方です。
皆様のご参考になれば幸いです

【家庭療育】重度発達障害児につけるべき7つの算数課題について解説
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5の段の掛け算

掛け算の5の段は、他の段とは違い、5×12まで覚えるのですよね?

🌸桜🌸
🌸桜🌸

はい。
時計は60分まであるので5×12まで覚える必要があります。

50タイルへの書き込み

まず最初は、5の段の九九を教えていくのでしょうか?

🌸桜🌸
🌸桜🌸

九九を解く前に50タイルに数字を書いていかせます。

🌸桜🌸
🌸桜🌸

50まで書き込んだら、切り離しやすいようにハサミで切れ目を入れてあげて下さい

5の段の掛け算

🌸桜🌸
🌸桜🌸

次に5の段の掛け算を解きながら、先ほどのタイルを切り離して貼り付けていきます。

時計表

ポストイットを貼り付ける

🌸桜🌸
🌸桜🌸

時計表の隣にポストイットを貼り付け、デジタル時刻を子供に書かせていきます。

長針を5分ごとに動かす

🌸桜🌸
🌸桜🌸

5分ごとに長針を動かしながら、本物の目覚まし時計の針も5分ごとに子供の手で操作させます。

60分まで針を動かす

タイルを帯状の用紙に貼り付けていく

🌸桜🌸
🌸桜🌸

針を5分ごとに動かしながら、帯状の紙にタイルとポストイットと時計カードを貼り付けていきます。

🌸桜🌸
🌸桜🌸

貼り終わったら、時計の表示とポストイットのデジタル表示を一緒に読ませました。
今回、1時間分の作り方を解説しましたが、時計を教えた当時、梅子さんは3時間作って教えました。

1分毎に教える

🌸桜🌸
🌸桜🌸

5分毎がわかってきたら、次は1分毎を教えてあげて下さい。

時計表に◯を書いて梅子さんに長針を動かしてもらいながら数字を書いてもらいました。
自分で書き込むことで次第に長身の目盛を読めるようになりました。

梅子さんは幼少期からカラクリ時計が大嫌いでした。
カラクリ時計でなくても、アナログ時計を見つけたら、立ち入ることが出来ませんでした。
大泣きのパニックを起こしては、ひっくり返って暴れてました。
支援学校の先生の相談会でも「時計のない所に連れて行ってあげて下さい」と言われたので「どこですか?」と聞いたら、「(そんな所は)ないですね」の一言でした。
何年経過しても、時計パニックは治りませんでした。
トモニ療育センターに入って、時計の課題を始めたとき、ここで教えなければ彼女は一生、このままだ…と思いました。
何年かかっても良いから必ず時計の理論を教える!と覚悟を決めて教えた結果、時計を怖がることをやめて、腕時計をして公共機関や家・施設で使いこなせるまでになりました。
分かりづらさ(時計の役割が分からず、得体の知れない怖いもの)から脱却し、使い方を知った先に問題行動の1つが消滅しました。
重度発達障害は、分かることで平気になっていく…そういう障害なんだと彼女から教えてもらいました。


次回は、短針の読み方について解説したいと思います。

では!🌸桜🌸

成人になった重度発達障害者の梅子さんと一緒に課題学習を通して、心を育てる療育を実践してきた。ヘレンケラーとサリバン先生のような指示の通る関係の構築に尽力してきた。療育は、新居浜にあるトモ二療育センターで9年間勉強。現在、梅子さんは、地元の通所施設で毎日働いている。
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