梅子さんの小学校編 2(平仮名・本読み・マラソン)

梅子さんの小学校編

🌸桜🌸です。

前回に引き続き、梅子さんが小学校時代に獲得していった課題について書いていきたいと思います。

梅子さんが小学校1年生の終わりの時、J子先生の1年間の講義もちょうど終わりました。

しかし、私には学び足りない気持ちがあったので、家族も説得して、J子先生の運営する民間の療育センターに入り、勉強することに決めました。

当時、先輩方もたくさんいて、教室に入るのも厳しい状態でしたが、頼み込んで、月に3回の勉強会と月に1回の梅子さんのセッションをしていただきました。

そんな中、本格的な療育が始まった時期でもありました。

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平仮名の獲得

発達障害児でも、文字や数字など興味を持つ子供さんがたくさんいる中で、梅子さんは、全く興味をモテない子供でした。

見向きもしない…というのがピッタリでした。

そのような子供にどうやって教えていけばいいのか、正直、自信はありませんでしたが、J子先生の教えてくださった方法で梅子さんと取り組みました。

まずは、平仮名が描かれている木の積み木を2セットと積み木が平面に入る空の箱を用意し、その積み木をあいうえお順に1個ずつ、マッチングし、空の箱に詰めるというやり方でした。

この時、マッチングしながら、私の声で音声を聞かせながら詰めるという方法でした。

そして、あ行だけやるというのではなく、一気に50音全てマッチングしていきました。

1行ずつやると、子供の立場から、やっとあ行覚えたのに、まだあるの?と終わりが見えない事で課題が嫌になるので、平仮名マッチングをするときは、あ行からわ行まで全てマッチングさせていきました。

これを何度も何度も繰り返し、「あ」という発音が「あ」という文字とつながるように教えていきました。

梅子さんは、小学校低学年では、かろうじてオウム返しができたので、その力も利用して、私の発音の真似をさせ、音声も同時に入れていきました。

そして、課題が、そもそもマッチングという、比較的優しい課題でしたので、さほど嫌がることはなかったです。

他にもトイレにあいうえお表を貼り付けたりしましたが、最後までその表には、興味を持ってもらえませんでした。

ただ、平仮名表には、興味を持ってもらえませんでしたが、50音の獲得は、半年くらいで獲得できたと思います。


本読み

梅子さんは、言葉がオウム返ししかなかったので、平仮名だけの本読みをするときは、ゆっくりながらも一文字ずつ読めることが出来ました。

文節ごとに読めるようになったのは、実は、中学3年あたりですので、やはり、練習量が足りなかったのかと後から考えます。

また、発達障害者特有の本は読めることは、読めるけれど、意味は、全く入っていないというのが正直な話です。

意味を入れる努力を大人になった梅子さんに今後、与えていきたいと考えています。

大人になっても療育は、必要なんですね。

ちなみに梅子さんが最初に本読みを開始した本です。

詩なので、短く発音しやすい内容でした。

マラソン

J子先生のご指導のもと、支援学校から帰ってきて、勉強を終えたら近くの木材団地に行き、3キロほど、マラソンをさせました。

いくら療育をしても、体を鍛えてないと長時間の学習や作業は困難なので、開始しました。

開始して驚いたのは、梅子さんは意識的に走ることが出来ませんでした。

走るための足の動かし方がさっぱり分からなかったのです。

走るという言葉(動詞)の理解もさっぱり分からなかった梅子さんですが、それ以上に体の使い方が分からないことに気付いて、当時の私は驚愕しました。

発達障害児の脳へのダメージは、思った以上に深刻なのだと理解したことでした。

私たちが「当たり前」と思ってやる行動が発達障害の子供さんには、「非常に難しい」ということだったのです。

梅子さんには、最初、私が付き添って、足を持ち上げて、早く動かすという途方に暮れそうな方法で、「走る」を教えました。

しかし、そんな中でもゆっくりながら、歩くよりかは足を速くうごせるようになってきました。

結局、発達障害児は、健常児よりもスタートラインがはるか後方であっても、練習と工夫を重ねるとできるようになるというのが結論でした。

では!🌸桜🌸

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